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枠糸の溝を彫る前にはみ出した接着剤を削り落とします。

同時にフレームのズレが生じた個所や傷などをチェックし全て削り落としてください。

溝を彫る工具は専用のカンナがインターネットで入手が可能ですが、バルサと少しの手間で作れますのでチャレンジしてみてください。

私はバルサ材の40ミリ角と替刃式ノコギリの刃を改造して専用の道具を作っています。

写真:12mm,12.5mm,13mm,13.5mmの溝彫りノコ


ノコギリの刃はデコラソーのなるべく細かい刃がお勧めです。切り幅が小さくて非常に鋭利です。)


のこぎりの刃を入れる溝は入れるのこぎりを使って。固定は瞬間接着剤で固めます。
フレームにあてる部分は摩擦で変形しやすいので、ここも瞬間接着剤をしみ込ませて固めておきましょう。


グリップに近づくとノコ刃が届かなくなりますから小さな彫刻刀でミゾを彫ります。ホビー用のルーターで削るのも◎です。(ただし脱線に注意です)


フレーム材のミゾが中心からずれたとしても少々なら削って調整します。
サンドペーパーを折り曲げてミゾの中の毛羽を取っておきましょう。

ミゾが彫れたら後は全体の整形をします。

次に枠糸の穴を彫ります。ホビー用のルーターがお勧めですが、なくても1.1ミリくらいのドリル刃と精密ドリルチャックを使って手で彫れます。
穴の間隔は枠の内側にマスキングテープを1周貼って内周を測ります。テープをはがして作業台に真っ直ぐ貼り付け全長を穴数で割って間隔を計算します。
テーブルのテープにマジックで印(間隔)を描いておきをもう一度枠の内側に貼り付けて内側からフレームの肉厚の半分ほどを彫ります。一気に彫りすぎて貫通させてしまうとフレーム外側に彫った溝から外れてしまう時がありますから溝の方から目分量で彫り貫通させます。(トンネル工事のようにと言うと解りやすいでしょうか?)


グリップエンドやフレームの断面形状などを自分のイメージで削ります。サンドペーパーでも金属製の棒ヤスリでもかまいません。
私はジスクグラインダーに木工削り用の刃をつけてやっています。削り過ぎる事がよくありますのであまりお勧めしませんが(^^ゞ
削っていくと、いよいよ木の美しい模様が現れます。

塗装をはじめてから再度整形するのは結構手間がかかりますから色々な角度から眺めて見ましょう。

ペーパーの荒さは最初荒い番手でよいでしょうが擦り痕が残らないように仕上げに近づいたら番手を細かいものにしましょう。私の場合400番がこの工程の最終仕上げです。

ネットリリースを繋ぐ金具の穴をあけるのはこの段階がよいと思います。

ネットをバイスに固定します。バイスに固定するときは前の工程の仕上げに傷がつかないように布ウエスなど重ねて保護して固定しましょう。

電動ドリル(ドリルドライバーまたはインパクトドリル)キリ先(ギムネ)を付けます。

このキリ先は中心に木ねじのような突起があり回転させるとその中心の軸が木にくい込んでいくようになっています。微調整や、やり直しが出来ないので穴が傾いたりしないように端材などで練習してから使いましょう。うまくいくとその穴の切り口は非常にシャープです。

私この穴に3.5ミリ長さ90ミリの長いネジを打って塗装をする時の持ち手にしています。




塗料は床用のウレタン塗料がよく使われるようです。ウレタン塗料は1液性の物と硬化剤を混合させて使う2液性の物があります。2液性は1液にくらべ高価ですが乾燥が速く仕上がりも非常に美しくできます。

好みの問題ですがオイルフィニッシュやワックス仕上げでもよいかもしれません。
また、塗装の前にオイルステン等で着色するのも楽しいでしょう。
他にカシュー、1液ウレタン(床用)、エポキシ系のミラーコート等がありますがそれぞれ長所短所がありますから自分に合った塗料を見つけましょう。


サンディングシーラーA液、B液、うすめ液

亜麻油※1やワトコオイルを染込ませたら1日ほど乾燥させていよいよ塗装です。まず下塗りにサンディングシーラーを塗ります。木の小さな穴や凸凹を埋める為と仕上げの塗料が密着しやすくするための塗料です。肉持ち(塗料の膜の厚さ)がよいのと適度な硬度なのでペーパーがけしやすいのも特徴です。塗装した後にペーパーがけをしますから刷毛塗りでもよいでしょう。※カシュー用として販売されている毛の抜けにくい刷毛を選びましょう。

有機溶剤を使用するときは必ず防毒マスクを着用し作業場の充分な換気をしましょう。
※1
亜麻油は2液サンディングシーラーを塗ると材から染み出して黄色いアクのようになるようです。ワトコオイルも手垢防止程度の薄い処理の方が杢を生かせるでしょう。家具職人の中にはオイルにこだわり自分でブレンドする人もいるようです。


グリップエンドに付けたネジに針金を巻きつけて壁などに掛ける。

乾燥風景
一日ほど乾燥させたら刷毛ムラやごみ等をチェックしながらペーパーがけする。
ペーパーは#600以上のものでかけ過ぎに注意しましょう。
サンディングシーラーは1、2回にとどめ厚塗りは控えたほうが仕上りが良いようです。
上塗り塗料は小型のスプレーガン等で吹き付けます。エアブラシのハンドピースでも良いでしょう。
一度に厚塗りせずに、1回塗る毎に1日乾燥させて軽くペーパーをかけ次の塗装の下地をつくる、これを7、8回繰り返すと膜厚も充分でしょう。

最後の仕上げ塗装が完了したら充分に乾燥時間をとりましょう。表面が硬化していてさわれても中のほうは完全に硬化していませんからちょっとしたことで凹んだり傷がついたりします。取り扱いには十分注意してください。


左からワトコオイル、着色剤、ウレタン塗料(床用、2液)